iPhone&スマホを高音質で聴く!! 誰でもできる無料で手軽なスピーカー自作術

iPhoneやAndroidなど、スマホに入っているいつもの楽曲を部屋でも、良い音で聴きたい、と思うときがありますよね。

iPhoneで最もオススメなのは「AirPlay」対応のコンポやスピーカーを買うこと。

でも、そんな投資をしたくない、という方はこれ。

iPhone-speaker00

スマートフォンをコップやカップ、グラスに入れるだけで重厚感溢れる(?)サウンドに早変わり。
ホテルの部屋でもできますね。

タイトルのスピーカーの「自作」っていうのは、ちょっとオーバーでした(^_^)v。
ごめんなさいm(_ _)m。単にコップやグラスに入れるだけですから。

では、どんな感じで音質が変わるか、どのグラスやカップがいい音を奏でてくれるのか?

iPhone-speaker01

動画で見てみましょう。(いやいやプロが真剣に音質を聞き比べないでくださいね(汗;)、デジカメでパッと撮っただけですので(*^_^*))

皆さんがいつも聴いている音楽のジャンルに併せて、また、その日の気分に合わせて(^^;) カップやグラスを選ぶのもいいかもしれませんね(*^_^*)

楽曲: 潮騒アーベント (フリーBGM・音楽素材 MusMus)

さて、オーディオ業界は今「ハイレゾ」や「ネットワークオーディオ」をキーワードに花盛り。興味がある人は僕の著書をぜひご覧ください。
絶賛発売中です!!


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第3回 : iPhoneやAndroidスマホでハイレゾ・オーディオは体験できる?

iPhone 5S でも非対応(ToT)

iPhone02

残念ながらiPhoneではハイレゾ・オーディオの良さを気軽に実感することは困難です。

ハイレゾオーディオを楽しむには高音質のハイレゾ楽曲をダウンロード購入するほか、再生するアプリ(ソフト)がハイレゾ音源の再生に対応していること、再生機器がハイレゾに対応していること、スピーカーやヘッドホンがハイレゾの良さを引き出せることが必要です。

  1. ハイレゾ楽曲をダウンロード購入する
  2. 再生するアプリ(ソフト)がハイレゾ音源の再生に対応
  3. 再生機器がハイレゾに対応
  4. スピーカーやヘッドホンがハイレゾの良さを引き出せる

iPhoneの場合、アップルのALACという形式のハイレゾ音源したり、有料アプリを使うことで再生をすることはできますが、内部のDACと呼ばれるパーツが最大48kHz/16bit対応のため、それ以上のハイレゾ音質を表現することができないのです。(「3.再生機器がハイレゾに対応」が×)

Androidスマホについても、LG電子やサムスンの一部の機種のみがハイレゾに対応したDACを内蔵しているものの、多くの機種で同様に対応できない状況です。

スマホは電話機であり、多機能とは言えコミュニケーションデバイスであることを考えれば音楽機能のハイレゾ対応はオーバースペックだったということでしょう。少なくとも今までは。

どーしてもスマホでハイレゾ希望者はポタアンを

それでもiPhone等のスマホでハイレゾを再生したいという場合は、iPhone等の内蔵DACを使わずに、外付けでDAC内蔵のアンプを付けて使う、という方法があります。スマホに本体より更に大きいポータブルアンプ(これを略して「ポタアン」と呼ぶ)を接続してまで聴きたい、という人にはそういう選択肢もあるということです。

ソニーのポータブルヘッドホンアンプ「PHA-1」。ソニーの商品ラインアップではヘッドホンのカテゴリーに入る

ソニーのポータブルヘッドホンアンプ「PHA-1」。ソニーの商品ラインアップではヘッドホンのカテゴリーに入る。なお、対応機種にiPhone5シリーズは含まれない。

ただし、ハイレゾ音源は一曲100MBを超えるものもあるため、スマホのメモリ容量では十分とは言えず、快適な視聴環境には遠いところがあります。

どうせお金をかけるなら、iPhoneやスマホでの再生は諦め、ウォークマン等のハイレゾ対応の携帯音楽プレイヤーを購入することがベターです。

著者: 神崎洋治
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第2回 : ハイレゾ音源はFLACとDSD、WAV

CD時代の音楽ファイル

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前回「ハイレゾ・オーディオってなに?」の記事で、今まではCD音質「44.1kHz/16bit」が基本だったと解説しました。

CDは音楽用に作られたCD-ROMディスクです。データ容量は700MB程度しか入れられません。いわば、容量が決まっている器に対して、最長で何分の音楽を入れたいかと考えた末に、1秒あたりの最大のデータ量、すなわちCD時代の最高の品質のレベルが決まりました。
当時、こうして「44.1kHz/16bit」という楽曲の規格(サンプリングレート)ができたのです。

レコードに変わってCDが普及した後、iPodや今のウォークマンなど携帯型音楽プレーヤーの利用が進みました。携帯型音楽プレーヤーの場合、CDディスクではなく楽曲はファイル単位で一旦パソコンに保存して、それを携帯型音楽プレーヤーに転送して収めます。これをリッピングといいます。

この時に利用されるファイル形式で最も一般的なのが「MP3」です。
写真や画像ではファイル形式は「JPEG」が普及していますが、音楽界のJPEGのようなものです。JPEGと同様に、CDから楽曲ファイルにリッピングする際に圧縮率を設定することができ、圧縮率を高くしてリッピングすると小さい容量で保存できる(たくさんの楽曲数を保存できる)一方、品質は低下します。逆に高音質で保存するとそれだけデータの容量が増えて保存できる曲数が少なくなります。

理論上、音楽CDからリッピングする楽曲ファイルはCDの音質を上回ることはできません。そのため、ごく一般のユーザーが聴ける音源の基準は、長年、音楽CDの音質が最高レベルだったのです。実際には「SACD」(スーパーオーディオCD)や「DVD-Audio」など、CDを超える音質を耳にする機会はありましたが、いずれも音楽流通の主役になることはありませんでした。

iPadやiPhoneなどでもお馴染みのiTunes Storeでは「AAC」というファイル形式の楽曲も使われています。

 

ハイレゾ音源は「FLAC」

「MP3」や「AAC」は「不可逆圧縮」と呼ばれ、圧縮時にデータが欠損して元の品質には戻せない仕様です。一方、ハイレゾで主流になっているのは「ロスレス」という完全に元に戻せる圧縮技術(可逆圧縮)が使われています。

現在、ハイレゾ楽曲として最も利用されているファイル形式のひとつが「FLAC」(フラック)です。CDの「44.1kHz/16bit」を超えた「96kHz/24bit」や「176.4kHz/24bit」「192kHz/24bit」など数種類のレートが使われています。

また、圧縮をそもそも行わない非圧縮の「WAV」もあります。WAVはパソコン業界では一般にウェーブと発音してきましたが、音楽業界ではワブと呼ばれます。

これらのハイレゾ音源を一般ユーザーが入手する方法は、音楽配信サイトからダウンロードして購入することです。リッピングでは入手できません。

 

最高峰は「DSD」

FLACによってハイレゾ音源の利用が加速する中、更に異なる技術を使った高音質のファイル形式が「DSD」です。

Direct Stream Digitalの略称でSACDで採用されていた技術です。アナログからデジタルに変換する際に、MP3やFLACが「リニアPCM」という技術を使っているのに対して「PDM方式」(パルス密度変調方式)という別の方式を用います。そのため「192kHz/24bit」というようなHz/bit表記には該当せず、「DSD 2.8MHz」や「DSD 5.6MHz」のように表記します。ビット数は1bitです。

こうしたことから、一般の音楽配信ストアでは、従来の音楽プレイヤーやパソコン用等にMP3やAACのファイル形式で販売しつつ、ハイレゾ楽曲としてFLAC形式のタイトルもいくつか用意し始めました。
そして更に「e-enkyo music」などハイレゾ楽曲の配信を以前から行っているストアでは「DSD」形式のタイトル販売も開始しています(DSDはDSD Stream Fileの略であるDSFと呼ばれています)。

下記はご存じ坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」音楽購入ページの画像です。
ハイレゾ音源がサンプリングレートや品質によって6種類も用意されて、価格も異なります。

aud-01

  • WAV 96kHz/24bit  ¥3,800
  • WAV 192kHz/24bit  ¥4,000
  • flac  96kHz/24bit   ¥3,800
  • flac  192kHz/24bit  ¥4,000
  • DSF  2.8MHz/1bit  ¥4,500
  • DSF  5.6MHz/1bit  ¥7,000

> 「Merry Christmas Mr.Lawrence -30th Anniversary Edition-」(e-onkyo music)
※曲単位で購入することもできます(割高にはなります)。

いろいろなファイル形式が選べることはユーザーにとって選択肢が拡がって喜こばしいことです。ただ、その一方で初心者にはどれを選んだらいいのか、解りづらい状況なのかもしれません。


著者: 神崎洋治
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第1回 : ハイレゾ・オーディオってなに?

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ここ最近、ハイレゾ・オーディオが一気に注目を集めています。
ハイレゾ・オーディオに関する製品は従来から存在してはいましたが、2013年の秋にソニーがハイレゾ製品群を続々と発表し、楽曲のダウンロードサイトでも本格的にハイレゾ楽曲を提供し始めたことで、瞬く間にメジャーの舞台に躍り出たのです。

特に爆発的に人気が出ているのがウォークマンのフラッグシップ「NW-ZX1」です。売価で7万円以上するので、決して安い買い物ではないのですが(Amazonの商品ページを見る)、それでも先週ヨドバシカメラの店員に聞いたら売り切れ中で今注文してもひと月待ち。

こだわりの逸品には人気が集まりますね!!

 

ハイレゾ・オーディオとは

 

ハイレゾ・オーディオとはCD音質を超えた、高音質のオーディオのことです。

ソニーのウォークマン「NW-ZX1」。ハイレゾ対応かつ、随所に音質へのこだわりを感じるモノ作りに共感してしまう逸品。

ソニーのウォークマン「NW-ZX1」。ハイレゾ対応かつ、随所に音質へのこだわりを感じるモノ作りに共感してしまう逸品。

ハイレゾとはハイレゾリューションの略。高解像度という意味でビデオでは一般画質からハイビジョン画質(地デジやブルーレイなど)に変わるときによく使われた言葉ですが、今度は音楽がハイレゾになるというわけです。

具体的にはどう変わるかと言うと、今までは音楽の販売はCDが主流だったので楽曲はCD音質というのが基本でした。それが「44.1kHz/16bit」です。
レコードからCDに移行する際、オーディオコンポやラジカセ、ウォークマンなどがCDを再生するための性能を基準にして作られてきました。

iPodが登場して携帯型音楽プレーヤーでの視聴は、音楽CDをパソコン等で楽曲ファイルに変換(リッピング)する方法が主流になりました。その場合でも、如何に音質を低下させずに楽曲ファイルに変換させるかの工夫はあったにしても、基本的にはCDの音質が基本だったのです。

しかし、ここ数年、楽曲はCD販売からネットでのダウンロード販売にシフトしてきています。そうなると、流通のためのディスクとなりつつあるCDに収録するためにいろいろと制限があった音質にこだわる必要がなくなってきたのです。
そこで、CDに収録することはできないけれど、CD規格の音質を遥かに超えた、元の音源に近い音質の「ハイレゾ楽曲」で提供する流れができました。

ハイレゾ楽曲はCD音質の「44.1kHz/16bit」を超えるハイクオリティーな楽曲の総称です。「96kHz/24bit」や「192kHz/24bit」など数種類の仕様のものが販売されています。

この楽曲を再生するにはハイレゾ楽曲に対応した機械、すなわちウォークマンなどの携帯プレーヤー、あるいはコンポ、ラジカセ、ヘッドホンなどの見直しが必要になりますが、それらを揃えても良質な音楽に触れたい、というユーザーが増えています。

ソニーの本格参入によって、ユーザーの注目が一気に加速したというわけです。

 


Text: 神崎洋治
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