いつか見た青い空・・
小説や映画、楽曲のタイトルにもなっていますが、澄んだ青い空は人の記憶に鮮明に残るものですよね。青い空にゆっくり流れる白い雲、そしてヒマワリがあれば、まさに夏らしい景色としては申しぶんない…パチリと一枚。
ところが、撮れた写真にはずいぶん記憶と違う色の空が…
あの抜けるような青い空はこんなにクスんではいなかった。
「空の写真はたいてい白っぽく写ってしまって、なんだか冴えないなぁ」と感じる人は少なくないと思います。
写真家の間では「記憶色」と呼ばれている、人がイメージとして記憶している色。
例えば、夏の青空は人の記憶にはこんな鮮やかな色合いで残っていることが多いことでしょう。
しかし写真に写った景色はこんな感じ・・
どこか物足りない。
実はこれ、空気中の水蒸気やホコリによって起こる乱反射などの影響を受けて、空の色は記憶した(じかに目で見た)青よりも薄く、白くクスんで写ってしまいます。
そのため白い雲とのコントラストもイマイチで、感銘を与える写真にはなりません。
解決策はPLフィルター
次の例は、普通に撮った写真と、PLフィルターをカメラのレンズに装着して撮った写真を比較してみました。PLフィルターはカメラのレンズの前面に付ける追加のレンズのこと。
PLフィルターを使うとこのように青い空と白い雲を鮮明に写すことができます。
PLフィルターは二重のリングになっていて、レンズに装着した状態で回すことができ、回すことで効果(効き具合)を調整することができます。
装着前
PLフィルターには他にも、紅葉、緑の木々、桜など、様々な景色を綺麗に写す効果があります。カメラ店やネットショップで2千円前後から買えるので、ぜひ試して見てください。
PLフィルターについての詳しくはこちらの記事「PLフィルター(偏光フィルター)の特徴と効果|レンズフィルター講座」で解説しています。
著者: 神崎洋治 (Google+ ページにアクセス)
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