店員がタレントの行動やプライバシーを流出
前回、ツイッターにバカな行為を投稿するバカッターについて解説しましたが、こういった行為を店員が行うことでも問題になっています。
店員が行った場合、それが例えアルバイトやパートであっても、店や会社に責任がのしかかってきます。そのため、企業や店長が謝罪したり、店舗を閉める(閉店する)ような事例も出ています。
最も悪質なものとして知られているのが、ホテルの従業員がサッカー選手(男性)とタレント(女性)が来たことを投稿(ツイート)し、泊まることも実名で書いてしまいました。
更に、土産物店の店員が、来店したタレントの玉木宏さんの伝票を撮影してツイッターに投稿、その写真の中にはクレジットカード情報まで記載されていたため、深刻なプライバシー情報の公開となってしまいました。
タレントと言えども、オフの行動やプライバシー情報が知られてしまうのは問題です。行動を一般人が逐一ツイートしていたのでは、プライバシーもなにもあったものではありません。
ましてや顧客のプライバシー情報を守るべき店員やスタッフが情報を自ら暴露していては企業の倫理が問われて当然です。タレントを見かけたうれしい気持ちやそれを言いふらしたい気持もわかりますが、店員個人個人がきちんとそれを認識するとともに、企業側は教育として徹底指導しなくてはいけません。
また、ほかに有名なところでは、恋愛禁止とされているグループのメンバーが別名でブログやSNSをやっていたにも関わらず、彼氏といるところを写真に撮って投稿したために交際の事実が発覚して問題になったり、同様に未成年の喫煙・飲酒がブログの写真で公けになったりといったことがありました。
店員の悪ふざけで批判を浴びて閉店
店員のバカッター騒ぎと言えばこんな事例も知られています。
- コンビニ店員が冷蔵庫(アイスクリームケース)内で写真を撮って掲載(ふざける)
- 店員がピザ生地を顔面に付けた写真を掲載
- ピザ店員がネズミ死骸をピザの横に置き記念撮影
- 飲食店員がサラダバー下の冷蔵庫に入り顔を出して撮影
- ラーメン店のアルバイトが冷蔵庫の商品(具材)を加えて撮影
- 蕎麦店の店員が食器洗い機に頭を突っ込んだ写真を撮影
- バーガー店員が具材の大量のパンの上に寝そべって撮影
内容的にもなんともコメントのしようのない「悪ふざけ」としか言いようのないものばかり。
しかし、見た人にとっては放ってはおけないものばかりで、店舗側は謝罪したり、一時閉店して消毒したり、やった店員を解雇したり書類送検したりなど、悪ふざけでは済まされない事態になっています。
企業側はこういった事態を重く受け止め、従業員に対してツイッター使用に対する注意を促したり、職場にスマートフォンや携帯電話の持ち込みを禁止するなどの処置をとっている企業もあります。
私物のスマートフォンを職場に持ち込んで活用する「BYOD」が注目されていますが、一連のバカッター騒ぎはそれに警鐘をならすものと受け止め、対策を講じるべきでしょう。
また、顧客が店舗スタッフに対して謝罪を強要し、スタッフに土下座させて撮った写真を投稿したことで炎上、投稿した客が批判の的となりました。
タレントの自爆
タレントがブログやツイッターで行った発言が問題視され、話題になったり炎上する出来事も相次いでいます。
独身のタレント女性が自室でパジャマ姿でリラックスした写真を投稿したところ、男性が写り込んでいたため、話題になりました。
また、女性タレントが海外のホテルのプールで夜、裸で泳いでいる写真を撮って投稿したところ、投稿した写真では暗くて見えなかったものの、それを見たユーザーがレタッチで明るさ補正したところ裸体が浮き出て見えたといったものまであります。
これらは自爆的なものでせいぜい自身のイメージダウン程度のものですが、他人や特定の人たちを結果的に誹謗中傷したり、傷つける内容のものも散見されるため、タレントのこういった事件を反面教師として、一般の人たちも投稿の内容には十分な注意と配慮が必要です。
■Text : 神崎洋治 (ITコラムニスト)