いま売れ筋のデジタルカメラは?
アマゾンのデジカメ販売ランキングを見ると、2014年1月10日時点でのトップは、1位がキヤノンの一眼レフ「EOS Kiss X5 レンズキット」、2位がニコンの一眼レフ「D5200 ダブルズームキット」、3位キヤノンの一眼レフ「EOS Kiss X50 レンズキット」、その後、4~7位はいずれもキヤノンのコンパクトデジカメ、Power Shot SX280HS、PowerShot SX510 HS、PowerShot S120、 IXY 3 が続きます。(リンク先はすべてアマゾン)
こう書くとミラーレスは人気がないように感じますが、アマゾンはオンラインショップなので、ある程度型落ち気味で価格が下がった機種に人気が集まる傾向にありますので人気度を正確に反映しているとも言えません。
価格コムの「デジタル一眼カメラ」のランキングを見てみるとまたまた様相が異なり、トップはニコンの一眼レフ「D3200」ですが最安価格がなんと\25,543。なんともおいし過ぎる安さですね。
2位からはパナソニック「LUMIX DMC-GM1K レンズキット」(ミラーレス)、オリンパスの「OM-D E-M1 レンズキット」(ミラーレス)、キヤノンの「EOS Kiss X7 ダブルズームキット」と続いています。(リンク先はすべてアマゾン)
デジタル一眼の中は、主に一眼レフとミラーレスに大別されますが、価格コムでは注目ランキングとして「OM-D E-M1」「DMC-GM1K」「α7R」などミラーレスが並びます。ミラーレスも一眼レフよりずいぶんと高額な機種が増えてきました。一眼レフとミラーレス、どちらを買えばいいのでしょうか? 店頭では「どっちも同じですよ」と言われた人もいるかもしれません。本当にそうなのでしょうか?
前回からミラーレスと一眼レフの違いを解説しはじめましたが、今回はオートフォーカスの違いについて解説します。
一眼レフのオートフォーカスは速くて気持ちいい
最新機種は別として、ミラーレスと一眼レフには操作感(撮影する感覚)に大きな違いがあります。それがオートフォーカス(AF)システムの違いです。
前回、ミラーレスは小型化のために、ファインダー、反射ミラー(ミラーボックス)、AFユニットを失った、と書きました。
「覗き窓式のファインダー」は一眼レフの大きな特徴となったわけです。そしてもうひとの大きな違いがオートフォーカスなのです。
オートフォーカスは自動でピントを合わせる機構や機能、しくみのことを言います。
ミラーレスやコンパクトカメラ、いやスマートフォンのカメラ機能でも良いのですが、それらを使ったことがある人なら一眼レフのピント合わせと違うなぁ、と感じる人もいると思います。
一眼レフには通常、専門用語で「位相差検出AF」というシステムが使われています。被写体との距離を瞬時に検出して一発でピントを合わせ、ピピッ音とともにバシャとシャッターを切る、こんな小気味よさが一眼レフの爽快感であり、特徴でもあります。これを担っているのが位相差検出AFですね。
このしくみは人間の眼と似ています。両方の眼で別々に被写体を見ることで距離を測って焦点を合わせるのです。ボクシングでパンチ等によって片方の眼が腫れて見えなくなったりすると、相手の距離がつかめなくなる、なんて解説を聞くと思いますが、それはそのことを裏付けています。
一眼レフのオートフォーカス(AF)センサーも、レンズを通って入ってきた別の経路の2つの像を照合して、そのズレから被写体との距離を計測して次の瞬間にピントを合わせるのです。
だから、シュッ、ピピッ、パシャ、なのです(*^_^*)。
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著者: 神崎洋治 (Google+ ページにアクセス)
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